うつ病の定義

うつ病の定義は時代によって異なっているのですが、主に二つの基準があり、病院やクリニックの医療機関の診断だけでなく書籍やメディア記事、巷での話などに出てくる場合に、その二つが混在していることから、混乱を招く場合があります。
「私は鬱病かもしれない」「うつ病だと人に言われた」等の場合はどちらの基準でいわれているのか、文脈を詳しく見る必要があります。ほとんどの場合はどちらの基準でも世間的によく言われる鬱状態と大きく外れてはいませんが、例外も多いからです。
<!–more–>一つは原因別に分けて考える場合です(従来診断)。ほんの少し前まではこの考え方が主流でした。メランコリー親和性うつ病や内因性うつ病などと診断されていたものがこれです。お医者さんが詳しく話を聞き、原因を推理して病名をつけるわけです。
ですが、精神疾患の中には原因がはっきりしないことが多く、また原因がわかっても他の要因も複雑に絡み合っていて断言してしまうのが適切でない場合もあります。なので明確な診断基準としては用いられることが少なくなってきましたが、今でもこれを使用しているところもあります。(このことをもって「時代後れ」「良くない医者」等と思うのは少し早計です。一長一短があり、また少し前までは主流だったのですから)
現在多いのは原因ではなく症状別に(操作的診断:今の状態を見て分類し病名を特定する)うつ病を定義するものです。DSM-IVでは「大うつ病性障害」とよばれる分類がこれにあたります。勘違いしやすいのが「大うつ病」の「大」というのは症状や程度の重さとは関係ないということです。major depressionという言葉の日本語訳ですので、「大」は「よく見られる」とか「主な」のようなニュアンスだと考えてもらえば大丈夫です。
この「症状で定義する」ということで、今まではストレスや心の悩みからくるといわれていた心因性のうつ病と、脳や体内部の問題で起こると言われていた内因性のうつ病、他の疾病から来る症状としてのうつ病に明確な区別をつけることが無くなりました。
もちろん、これは言葉の問題です。従来通りお医者さんに行けば詳しく話を聞き、原因と思われる物があれば取り除き、取り除けなければ回避策を考えます。原因をないがしろにしているわけではありません。
うつ病の詳しい原因自体については別章で述べたいと思いますが、今では症状について考え、原因を問わず抑うつ状態が二週間程度以上続くことをうつ病として考えることが多くなったと思ってください。

うつ病の定義は時代によって異なっているのですが、主に二つの基準があり、病院やクリニックの医療機関の診断だけでなく書籍やメディア記事、巷での話などに出てくる場合に、その二つが混在していることから、混乱を招く場合があります。
「私は鬱病かもしれない」「うつ病だと人に言われた」等の場合はどちらの基準でいわれているのか、文脈を詳しく見る必要があります。ほとんどの場合はどちらの基準でも世間的によく言われる鬱状態と大きく外れてはいませんが、例外も多いからです。
<!–more–>一つは原因別に分けて考える場合です(従来診断)。ほんの少し前まではこの考え方が主流でした。メランコリー親和性うつ病や内因性うつ病などと診断されていたものがこれです。お医者さんが詳しく話を聞き、原因を推理して病名をつけるわけです。
ですが、精神疾患の中には原因がはっきりしないことが多く、また原因がわかっても他の要因も複雑に絡み合っていて断言してしまうのが適切でない場合もあります。なので明確な診断基準としては用いられることが少なくなってきましたが、今でもこれを使用しているところもあります。(このことをもって「時代後れ」「良くない医者」等と思うのは少し早計です。一長一短があり、また少し前までは主流だったのですから)
現在多いのは原因ではなく症状別に(操作的診断:今の状態を見て分類し病名を特定する)うつ病を定義するものです。DSM-IVでは「大うつ病性障害」とよばれる分類がこれにあたります。勘違いしやすいのが「大うつ病」の「大」というのは症状や程度の重さとは関係ないということです。major depressionという言葉の日本語訳ですので、「大」は「よく見られる」とか「主な」のようなニュアンスだと考えてもらえば大丈夫です。
この「症状で定義する」ということで、今まではストレスや心の悩みからくるといわれていた心因性のうつ病と、脳や体内部の問題で起こると言われていた内因性のうつ病、他の疾病から来る症状としてのうつ病に明確な区別をつけることが無くなりました。
もちろん、これは言葉の問題です。従来通りお医者さんに行けば詳しく話を聞き、原因と思われる物があれば取り除き、取り除けなければ回避策を考えます。原因をないがしろにしているわけではありません。
うつ病の詳しい原因自体については別章で述べたいと思いますが、今では症状について考え、原因を問わず抑うつ状態が二週間程度以上続くことをうつ病として考えることが多くなったと思ってください。