ダイエットと快眠の両立

睡眠不足解消、不眠症の治療を目的にしているのなら、現在ダイエット中で過剰な食事制限や運動を行っている方は一旦中止して睡眠不足を解消してみてください。

ダイエットしながら毎日の眠りをきちんととることは無理ではありませんが、不眠を抱えたままでは心身ともに無理がかかり、結局ダイエットも成功しません。

ダイエットが心身に与える影響

気をつけてほしいことは「無理なくダイエット」という方法でも少々の負荷は体にかかっていると言うことです。これは運動以外にも空腹感だったり精神的ストレスだったり、様々なものです。ではダイエットすることと良い眠りは両立することはできないのでしょうか?

今まで健康的なバランスのとれた生活を送っているのであれば、そもそもダイエットの必要など無いはずです。(もちろん、そうは言っても完全にバランスのとれた生活がおくれている人など一握りでしょうが)

その上でダイエットを行うということは、今までの生活に比べて体と心に何らかの我慢を強制しているということです。軽い運動でも、間食の中止でも「今までの生活」よりも負担がかかっているものです。

この負担を乗り越えるのがダイエットなのですが、その負担や我慢が大きすぎると生活自体が壊れてしまい、悪循環に陥ってしまいます。負担がかかりすぎないように注意深く行ってください。

目的はダイエット?不眠解消?

この文章は不眠の解消を主な目的に書かれていますので「無理して眠れなくなるようなダイエットなら延期しなさい」と言いたいところですが、現状や目的は人それぞれ、多少眠れなくてもダイエットの方を優先したい方もいるでしょう。

ただ注意して欲しいのですが、「少し眠りが浅い」「一晩眠れなかった」という程度の不眠で済めばいいのですが、それを繰り返しているうちに慢性的な不眠症になってしまう危険があるのです。

不眠症は本当に辛い病気です。病気でない人には、その辛さがわかってもらえない上に、場合によっては不眠によって精神的に追い詰められてしまいます。こうなるとダイエットどころではありません。

ダイエット優先の方も、その危険は充分理解した上で行ってください。きちんと計画を立て、無理がかかりすぎないように、必要であれば医師の指導の下で行うのがいいでしょう。

眠れるダイエットと眠れないダイエット

体に適度な刺激を与え、軽い負担を残す程度であれば、それはむしろ睡眠にとっても好都合です。疲れから来る眠気で心地よい眠りを得ることが出来るかもしれません。

ですが筋肉痛になったり激しい負担が残るようであれば、それで眠気は妨げられてしまいます。眠れたとしても確実に眠りは浅くなります。

また運動が激しすぎれば、それは体にとってもマイナスです。よく急にダイエットを始めた方が体調を壊して運動自体ができなくなり、かえって痩せることから遠ざかってしまうことがあります。

では食事制限の方はどうでしょうか。食べ過ぎで眠れないこともありますが、普通は食事をとれば満腹感から眠くなるものです。空腹であれば、その眠気は訪れません。

ここが重要なポイントです。眠気が無くならない程度には食べ、朝まできちんと我慢が出来る範囲で食事制限を行ってください。

よく「食事は眠る三時間前までに」と言いますが、これは体の痩せやすいリズムもさることながら、その程度であれば空腹で眠れないということがないからです。朝まで我慢できずに間食してしまうようなら本末転倒になってしまいます。

睡眠と痩せる体づくり

無理なダイエットは睡眠を阻害しますが、よい睡眠はダイエットを助けてくれます。運動も食事制限をしても痩せない方は、一度睡眠を含めた生活バランスを見直してみてください。

人間は必要だから眠るのです。では何にとって必要なのでしょうか。心と体を休めるためでもありますが、それ以上に睡眠には重要な役割があるのです。

人間は睡眠がとれないと免疫機能が低下します。これだと頑張って痩せようとしても、すぐに風邪をひいたり、他の感染症や虚弱体質の元にもなります。運動が続かない人や辛くなってしまう人は、どこかでこの悪循環に陥っていると考えて良いでしょう。

そして寝ている間は新陳代謝が活発になります。眠れなければ代謝が落ち、カロリー消費も抑えられてしまうのです。またホルモンの代謝異常が起これば痩せる以前の問題です。

「よく眠れる体」をキープすることは「よく痩せる体」を維持することと同じだと理解して、無理のないダイエットを行ってください。