周期性四肢運動障害

周期性四肢運動障害(PLMD Periodic Limb Movement Disorder)は周期的に現れる手足の運動によって睡眠が妨げられて、中途覚醒や熟睡感の不足から不眠症、睡眠パターンの障害、昼間の強い眠気などを伴う状態で、睡眠時ミオクローヌス症候群とも呼ばれています。

夜間、眠っている間に自分の意思とは無関係に手足(主に足が多い)が動いてしまうことで、眠りは浅くなり、時には目覚めてしまいます。

症状が強い状態になると、足の先が甲側に向かって、布団を跳ね上げるように動きます。これでは熟睡どころではなくなってしまいます。回数も一時間に100回を超えるようなこともあります。

また症状が弱いと自分で気づきにくいのですが、それでも終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)では覚醒時と同じパターンが出現します。(一瞬だけ脳が目覚めるような状況が頻繁に起こる)

原因

完全にはわかっていませんが、ドーパミンが関係する神経機能低下や、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入、抗不安薬や抗うつ薬、抗てんかん薬などの副作用、さらに薬の急な中断などによってもバランスが崩れ症状が見られることがあります。

「むずむず脚症候群」とも併発しやすく関連性は高いと見られています。また他の腎機能障害や貧血などの内科的な疾患や、加齢によっても発症率が高まることが知られています。

対策

まず症状が弱いと自分で気づくことが難しいことが問題です。起きたときに熟睡感がない、手足に怠さや疲労感が残っている、足側の布団が跳ね上げられたようにまくれている、等の状況が長期間続くようなら、病院を受診して専門医に相談してみてください。

治療は不随意運動(自分の意思と無関係な運動)を抑制する薬を使うことが多いようです。