乳児の睡眠


赤ちゃんが生まれてから、きちんと睡眠がとれるようになるまで何が起こっているのでしょうか。これは乳児だけの問題ではありません。その周囲の父母や家族の問題でもあります。

そして忘れてならないのが「全ての人間は昔は赤ちゃんだった」という当たり前の事実です。あなたが自身の不眠で悩み、健康に眠ることができた頃を懐かしく思うかもしれません。その当たり前だった睡眠のリズムを、どうやって獲得したのか順を追って解説します。

まず出産前、お母さんのお腹にいる時にはどうだったでしょうか。もちろん眠りはあります。ですが夜も昼も赤ちゃんにはわかりません。お母さんの生活リズムとシンクロすることもありますが、影響を受けずに自分の好きな時に眠っているのです。胎児の脳波を直接計測することは無理ですが、エコーなどで動きを見ることができます。

さて出産と同時に産道圧迫を経て赤ちゃんには様々なスイッチが入ります。生活が激変します。呼吸も食事も全て今までとは違うわけです。生まれてから2~3ヶ月は昼夜の区別もなく、お腹が空けばミルクを飲み、眠くなったら寝るのです。

この時期は家族(特にお母さん)には辛い時期で、夜泣きをするのは当たり前、自分の生活サイクルを確保するのは夢のような話です。ですが、いつまでもこのままで赤ちゃんの生活リズムに合わせるわけにはいきません。人間の体は一日を単位で動くようにできてきますが、自動的にそうなるのはもっとずっと先の話です。

ミルクの時間や量、寝かしつける時間、遊びに付き合って体を動かす頻度などを調整して、できるだけ昼夜の区別が付き、生後半年前後をめどに夜に眠れるようにしていきます。ですがやはり個人差があり、またそうそう赤ちゃんの睡眠のことばかり注意しているわけにもいきません。

赤ちゃんが眠ることは重要です。大人の不眠のように「翌日疲れが残る」「精神的にきつい」などの理由だけではありません。成長ホルモンは生後三、四ヶ月で分泌されるようになりますが、それは主に寝ている間におこるのです。寝る子は育つというのは迷信ではないわけです。

体の大きさや筋肉の発達だけでなく、成長ホルモン次第で抵抗力が付かず病気がちになれば、母子共に辛い時期を過ごさなければなりません。なので最初の頃は一日の半分以上を寝て過ごすわけです。

ですが自然に起きている時間が日中に集中してこなければ、少し気をつけてコントロールしてあげなければなりません。寝なくて悩むのか、寝過ぎで悩むのかは子どもの月齢と個人差次第ですが、赤ちゃんの睡眠には十分な注意が必要になるのです。

敏感な子どもほど生後半年前くらいになると夜泣きを始めます。これは生後すぐに昼夜の区別が無く夜に泣いていたのとは少し違います。昼夜の区別が自分で付くようになり、寝る時間なのに眠れないから泣いているのです。この頃になると大人の不眠と少し似てきます。

大きな理由は不安感です。母親が側にいないと不安になる場合がほとんどですが、いつも必ず添い寝してあげられるわけではありません。そんな時には姿が見える場所にいるか、遠くから小さな声で話しかけてあげるだけでも緩和される場合があります。

また何か気を紛らわすために睡眠用の音楽を流すか、少しだけ弱めの明かりをつけておくことも有効です。(完全な暗闇を怖がる場合もあります)このような手間をかけて眠りのリズムは「作られる」のです。

もっと大きくなり幼稚園や小学校低学年までは思い出したように昼夜逆転や不眠に陥ることがありますが、そんな場合は赤ちゃんの頃を思い出してもう一度リズムを「作る」方向で導いてあげることが重要です。これは大人の不眠も同じことで「寝なさい」「目を閉じていれば眠るはず」だけでは解決しないこともあります。

「人間は自分の睡眠リズムを作ることができる」という事を思い出して、乳児から大人まで眠れない夜を乗り切ってほしいものです。

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